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派遣から夜職→正社員へ。遠回りに見えて実は近道だった話

夜職の経歴を持ったまま正社員の面接を受けて、何社も落ちた。そのあと派遣で半年働いて、そこから正社員登用された子を私は2人知っている。結論から言うと、夜職から正社員を目指すなら、いきなり正社員より派遣を挟むルートのほうが通りやすいことが多い。ただし「派遣なら誰でも正社員になれる」わけでは全然ない。ここが誤解されがちなところ。

私自身はキャバクラから直接事務職の正社員に応募して、書類選考だけで10社近く落ちた口だ。当時は派遣という選択肢をちゃんと調べていなかった。今振り返ると、あのとき派遣を挟んでいたら、もう少し楽に着地できたと思う。

なぜ派遣経由だと夜職からでも通りやすいのか

正社員採用は「この人が長く定着して、うちの色に染まってくれるか」を見られる。夜職しか経歴がない状態だと、企業側は「本当に昼型の働き方に耐えられるのか」「社会人としてのビジネスマナーが身についているのか」を判断する材料が乏しい。だから書類の時点で弾かれやすい。

派遣は採用のハードルの構造が違う。派遣会社が一度スタッフとして受け入れて、そこから就業先に紹介する形なので、面接というより「登録・面談」に近い。夜職の経歴があっても、コミュニケーション力や接客経験はむしろプラスに働くことが多いと私は感じている。実際、派遣の登録面談で「キャバクラで指名を伸ばした経験」を、営業力・提案力の話として聞いてもらえたという子もいた。

そして派遣で3ヶ月〜半年ほど働いた実績ができると、それが「昼職での就業歴」として次の転職活動に使える。職歴の空白を埋める意味でも大きい。この職歴の書き方については夜職の職務経歴書の書き方|隠す?正直に書く?経験者が解説でも触れているので、あわせて読んでもらえたらと思う。

紹介予定派遣という仕組み

派遣から正社員を狙うなら、知っておきたいのが「紹介予定派遣」という制度。これは最初から「正社員登用が前提、もしくは可能性がある」形で派遣就業をスタートするもので、一般の派遣とは求人の出方が違う。

正直に言うと、この制度を知らないまま普通の派遣で働き始めて、正社員登用のタイミングを逃した子も見てきた。派遣先が急に人員を減らすことになったり、そもそも登用実績がほとんどない部署だったり。派遣は「働きながら会社の中身を見られる」のが最大のメリットだけど、登用されるかどうかは派遣先の事情に左右される部分が大きいというのは、覚悟しておいたほうがいい。

紹介予定派遣かどうか、正社員登用の実績があるかどうかは、求人票だけでは分からないことも多い。ここは担当者に直接「この求人、これまで登用された人はいますか」と聞いてしまったほうが早い。聞きにくいと感じるかもしれないけど、これを聞かない人のほうが多い分、ちゃんと聞いておくと担当者の印象も悪くないと感じている。

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収入が下がる期間をどう乗り切るか

夜職から派遣に移ると、時給ベースでの収入はほぼ確実に下がる。私の場合、キャバクラ時代の月収からすると半分以下になった時期もあった。派遣は基本的に日給・時給制で、正社員のような賞与もないことが多いから、ここは覚悟しておく必要がある。

ただ、派遣は正社員よりも「今すぐ働き始められる」求人が多いのが救いだった。貯金が心もとない状態でブランクを作りたくない人にとっては、この即応性はけっこう大きい。とはいえ最低限の貯金がないと、派遣先が決まるまでの数週間〜1ヶ月がかなり苦しくなる。このあたりは夜職を辞める前の貯金はいくら必要?私が足りなかった話にまとめているので、辞めるタイミングを考えている人は先に読んでおくと安心だと思う。

収入ダウンそのものへの心構えについては夜職から昼職で給料は下がる?収入ダウンの現実と生活設計も参考になるはず。派遣期間は「正社員になるための投資期間」と割り切れるかどうかで、続けられるかが結構変わってくる印象がある。

実際にどう動くか

派遣で夜職からのキャリアチェンジを考えるなら、一般の求人サイトより、夜職の経歴に理解のある転職エージェントや派遣会社を経由したほうが話が早いことが多い。担当者に「夜職をしていたこと」「正社員を最終目標にしていること」を最初に伝えておくと、紹介予定派遣の求人や、登用実績のある求人を優先的に出してもらえることがある。

これは黙っておくより、最初に開示したほうが結果的に楽だった、というのが私の実感。夜職の経歴をどう扱うか迷っている人は夜職の経歴は隠すとバレる?リスクと実際の対処法も見てほしい。隠し通すより、理解のある窓口を選ぶほうが精神的な負担は軽くなる。

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面接や面談で聞かれる内容は、正社員採用とそこまで大きくは変わらない。なぜ夜職を辞めるのか、なぜ昼職なのか、というのは必ず聞かれると思っておいたほうがいい。この辺りの受け答えは夜職の面接で聞かれることは?昼職転職の質問と答え方にまとめている。

もし今の店を辞めること自体でつまずいているなら、退職代行という選択肢もある。私は使わなかったけど、店側とのやり取りが精神的にきつい人には有効な手段だと思う。

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派遣期間、何をしておくべきか

派遣で働きながら次の正社員を目指す期間、ただ漫然と働くだけだと次のステップに繋がりにくい。私が見ていて「この子は次に進めそうだな」と感じたのは、派遣先での業務を「経歴」として言語化する癖がついている人だった。Excelの関数をどこまで使えるようになったか、電話対応で何件くらいこなしたか。数字で語れる材料を派遣期間中に貯めておくと、次の正社員面接がかなり楽になる。

生活リズムの切り替えも、この期間に固めておきたいところ。昼型の生活に体が慣れるまで、私は1ヶ月半くらいかかった記憶がある。夜職から昼職の生活リズム、慣れるまでの期間と切替方法にそのあたりの詳しい話を書いているので、リズムの乱れに悩んでいる人は覗いてみてほしい。

派遣は「仮の住まい」みたいなもので、そこに永住するつもりで入るものじゃない。正社員登用を狙うにしても、狙わずに次の転職活動の踏み台にするにしても、期間中に何を積み上げるかを自分で決めておいたほうが、後で振り返ったときに納得できる形になると思う。

夜職からの転職は、いきなり理想の正社員ポジションに飛び移ろうとすると、どうしても壁が厚くなる。派遣という踏み台を一つ挟むこと自体は、遠回りに見えて、実は一番着実なルートだったりする。私の周りでそのルートを選んだ子たちは、今のところほとんどが、それなりに納得のいく場所に落ち着いている。